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最強の休み方

現代社会において、多くの人が抱える慢性的な疲労。

「毎日疲れている」「なかなか疲れが取れない」と感じていませんか?

常に時間に追われ、仕事や人間関係のストレスを抱えながら生活する現代人にとって「休息」は重要なテーマです。

しかし、多くの人が「仕事をしていない」「役割を果たしていない」状態を「休み」だと勘違いしている、と指摘するのは、心療内科医の鈴木先生。

今回は、鈴木先生に最新のストレス理論に基づいた「正しい休み方」について教えていただきました。

目次

現代人の体は常に疲れている!?

鈴木先生によると、なんと現代人の8割が慢性疲労を抱えているという報告があるそうです。

「疲れ」というと、肉体的な疲労をイメージする方が多いかもしれません。

しかし、実は心の疲労、つまりメンタルの疲労も大きな影響を与えているのです。

特に、現代社会では、常に情報が溢れ、SNSやメールなどを通して仕事や人間関係に追われる人が増えています。

このような状況下では、脳が常に緊張状態に置かれ、交感神経が優位になりがちです。

その結果、体は休んでいるつもりでも、心は休まらず、慢性的な疲労に繋がってしまうのです。

ストレスと自律神経の3つのモード

人はストレスを感じると、体が自動的に3つのモードに切り替わります。

闘争・逃走モード(アクセル)

交感神経が優位になり、心拍数や血圧が上がり、筋肉が緊張します。これは、いわば体が「臨戦態勢」に入った状態です。

緊急事態に遭遇した時に、戦うか逃げるかの判断を瞬時に下し、行動するためのモードと言えるでしょう。

短期的には、集中力やパフォーマンスが向上しますが、この状態が長く続くと、体に大きな負担がかかります。

リラックスモード(ブレーキ)

副交感神経が優位になり、心身がリラックスした状態になります。

心拍数や血圧が下がり、呼吸がゆっくりと深くなります。

このモードでは、体の修復やエネルギーの回復が行われ、心身の健康を維持するために非常に重要な役割を果たします。

凍りつきモード(フリーズ)

闘争も逃走もできない状況に陥った時、人はこのモードに入ります。

心拍数は下がり、呼吸は浅くなり、思考や感情が麻痺したような状態になります。

これは、いわば「シャットダウン」状態であり、過剰なストレスから身を守るための防御反応と言えます。

現代人が陥る悪循環

現代人は、長時間労働や人間関係のストレスなどにより、交感神経が優位な「闘争・逃走モード」が慢性化しやすくなっています。

さらに、いざ休もうと思っても、スマホを見たり、ゲームをしたりと、脳を刺激する行動を続けてしまい、「リラックスモード」への切り替えがうまくできない人が多いようです。

その結果、心身ともに休息できず、慢性的な疲労状態から抜け出せなくなってしまうのです。

自分自身の「HP」を正しく理解する

鈴木先生は、「休むこと」についての大きな勘違いとして、「アブセント(不在)」と「レスト(休息)」の違いを挙げています。

  • アブセント: 単に仕事や役割から離れているだけの状態。
  • レスト: 真の意味で心身を休ませ、回復させている状態。

多くの人が、「アブセント」の状態を「レスト」だと勘違いし、ダラダラと過ごしたり、過剰な行動をしてしまうことで、さらに疲労を蓄積させている可能性があります。

自分自身のHPを正しく理解し、適切なタイミングで適切な休息を取るように心がけましょう。

適切な休養活動の選択

鈴木先生によると、副交感神経にはリラックスモードとフリーズモードの2つの側面があるそうです。
そして、背側迷走神経複合体という神経が、リラックスモードとフリーズモードの切り替えに関わっていることが分かってきました。

この背側迷走神経複合体を活性化させるためには、以下のような活動が有効です。

  • 歌を歌う
  • 物を飲み込む
  • 安心できる人と食事をする
  • フィジカルなコミュニケーション

これらの活動は、心身をリラックスさせ、副交感神経の働きを高める効果があります。

反対に、寝る、ダラダラスマホ、暴飲暴食などは、一見リラックスしているように思えますが、実は交感神経を刺激してしまうため、注意が必要です。

自分自身の体の状態を把握し、本当に必要な休息活動を選択することが、慢性疲労から脱却し、パフォーマンスを向上させるための鍵となります。

まとめ

現代社会において、ストレスと自律神経のバランスを保ち、心身を休ませることは、健康的な生活を送る上で非常に重要です。

鈴木先生の提唱する「正しい休み方」を参考に、自分自身の体と心の状態に耳を傾け、適切な休息を取ること心がけましょう。

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