現在ネット上では
「マーケティングを勉強するべき」
「マーケティングを使って稼げ」
と声高に叫ばれています。
しかし、実際にマーケティングとは何?と聞かれたら、答えられない人が多数派です。
「何っていわれてもな、、。まあ、仕組み化的な?」
と、超ざっくりにしか理解していない人がほとんどでしょう。
そこで本記事では、マーケティングの全体像を7000字で徹底解説します。
偉そうな人から「マーケティングが何かわかるか?」みたいな質問をされたとき、しっかり答えたい方は読み進めてください。
そもそもマーケティングとは?
ではまず最初に、マーケティングというものがそもそも何なのかというところから理解していきましょう。
「マーケティングとは何か?簡単に説明しなさい」
と言われたらあなたは何と答えるでしょうか?
マーケティング初心者にとっては、とても難しい問いだと思います。
「セールスとは何か?簡単に説明しなさい」
これならどうですか?おそらく「商品を売ることだ」と答えられるはずです。
そもそもマーケティングというものがなぜこれまでに難解なのかといえば
「ピンとくる日本語が存在しないから」に他ならないと僕は考えてます。
グーグルに聞いてみると、このような答えが返ってきます。
「もしドラ」で有名なピーター・ドラッカーに言わせてみれば
「マーケティングの目的は、販売を不必要にすることだ。 マーケティングの目的は、顧客について十分に理解し、顧客に合った製品やサービスが自然に売れるようにすることなのだ」
引用:『マネジメント』ダイヤモンド社
と定義しています。
それを踏まえて、僕はマーケティングをこのように定義しています。
正直、これくらいの理解が一番汎用性が高いと思っています。
三井住友銀行の説明は表現が堅苦しすぎるし、規模がデカすぎるので、ある程度大きな企業であればその通りですが、個人事業や副業レベルには当てはまらないのが正直なところ。
ドラッガーの表現はあくまでマーケティングの「理想形」について言及しているので、その過程にあるマーケティングのあれこれを度外視しているとも思います。
多くの方が表現する「集客を効率的に行うこと」という表現も間違いではないですが、マーケティングの領域を「集客」に限定していることが本質的ではないんですよね。
「マーケティングとは、利益をより多く得るためにいろいろ頑張ること」
この解釈であれば僕の考えるマーケティングの本質的な部分を確実にカバーできていると思いますし、初学者が「マーケティングってこんな感じなのか」ってのを理解するうえで、ちょうどいいと思っています。
あなたが水の商品を宣伝する立場であるとして
「めちゃくちゃ美味しくて疲れがなくなり頭がスッキリする水」
「ドブみたいな匂いがし、えぐみがあり、飲んだ瞬間吐き気を催す水」
のどちらかを売らねばならない場合、どちらを選ぶでしょう?
明らかに前者だと思います。
商品をより多く売るために、いい商品を作るという過程も立派なマーケティング活動なのです。
他にも、
・どんなコンセプトで商品を売るか
・値段をいくらにするか
・ブランディングをどのようにするか
・口コミ戦略をいかに作るか
・競合と比べてどこを優位性とするか
・どのようにすれば顧客の興味を引くデザインにできるか
・商品の実績や評判をいかに作るか
数えられないほどのマーケティング活動があります。
というより、あなたが生きる中で触れるものはすべてマーケティングに関係しています。
それはワンダのマーケティング活動によるものです。
UCC、ジョージア、ドトール、タリーズ、ボス、FIREなど、あらゆる競合ブランド、ワンダを選ばせることに成功したからです。
この世界に生きていて、マーケティングができないということは
「野球をやっているが、ルールを理解していない」のと同義です。
「極寒の地で全裸で凍えながらなぜ辛いのか分かっていないようなもの」です。
あなたじゃなきゃ見逃しちゃうね
あなたは今、マーケティングの渦の中に生きています。
マーケティングに触れていない人はいない。
マーケティングの習得をすれば、それは剣にも鎧にもなり得ます。
「マーケティングとは、利益をより多く得るためにいろいろ頑張ること」
この原理原則に沿って考えれば、あなたの中でのマーケティングの解像度はもちろん上がりますし、「商品」という言葉を何に置き換えるかによって、マーケティング活動があなたの人生にとっていかに重要なのかもわかるかと思います。
全体や概念や基礎をしっかり理解し
「世の中がどのようなルールで動いているのか」
「その中で自分がどう動くべきなのか」
を考えてみましょう。
マーケティングの構造理解(全体像)
①前提の確認
それでは早速、マーケティングについての話を進めていきましょう。
前提として、物事を理解するときには、理解しやすい順序というのがあります。
- 全体像(ふわっと)
- キーとなる要素(ちょっと詳しく)
- 詳細な要素(大分詳しく)
この順序で物事を知ることです。
インターネットでマーケティングについて検索しても理解しずらいのは、いきなり3.詳細な要素(大分詳しく)で説明されてるからです。
なので、僕はふわっとしたところから説明していきます。
住所と一緒です。
「神奈川県○○市○○区○○」
みたいな感じで、デカいところから把握していくことが大事です。
②マーケティングの全体像
それではマーケティングの全体像を見ていきましょう。
マーケティングの全体像は以下の通りになっています。
「ここまでか??」ってレベルで全体の部分から説明します。
マーケティングとは、利益をより多く得るためにいろいろ頑張ること。
と説明をしましたが、マーケティングの一番大きな全体像でいうと
- サービスをローンチする
- サービスを拡大する
この二段階に分かれます。
「サービスをローンチする」とは、サービスを作成し、お客さんを集め、サービスを販売し、ゼロイチを達成することです。
「ローンチ」とは、まぁ発射とか離陸みたいな意味で、ビジネス界では「世に出す」みたいな意味合いで使います。
「サービスを拡大する」では、作ったイチを10、100、1000と発展させていく段階のことを指します。
ビジネスの一番大きなところでいえば
- ゼロからイチを作り
- 作ったイチをデカくしていく
というのが一番根元の構造だと思ってください。
ここから、さらにもう少し具体的なところに進んでいきましょう。
①の「サービスをローンチする」段階で必要な工程は
1.企画→作って
2.集客→集めて
3.販売→売る
となります。
ローンチ工程①企画
企画とは、お客様にとって魅力的でいいサービスを考え、作成することです。
先ほどの
「めちゃくちゃ美味しくて疲れがなくなり頭がスッキリする水」
「ドブみたいな匂いがし、えぐみがあり、飲んだ瞬間吐き気を催す水」
だったらどっちの方が売りやすいか?
という例でも示した通り
マーケティングとは、利益をより多く得るためにいろいろ頑張ること
という目的に対して「サービス自体が魅力的であるか否か」は利益を出すため、特に「商品が売れるか否か」「商品を継続的に使ってくれるか否か」
に大きく影響を与える部分です。
また、サービスの金額などももちろん関係してくるわけです。
一個売れて10,000円利益がでるサービスと、一個売れて100,000円利益が出る商品では、目標の売上を達成するために必要な販売個数に差が出ます。
かといって、高くしすぎても買ってもらえないので、適切な金額を選定していく必要もあります。
要はサービスをこれからローンチしていくうえで
「魅力的でいいサービスを作るためにいろいろ考える」
という工程が必要です。それを企画といいます。
しかし、いくらいいサービスを作ったとしても、それを作ったからといって売れるわけではありません。
あなたが仮にラーメンが好きだとして、あなたが一番満足できる運命のラーメンがこの世に存在すると仮定しましょう。絶対食べたいですよね。しかし、あなたがそのラーメンの存在を認知していなかったら??
サービスは作っただけでは意味がありません。
あなたのサービスを求めている人を集めていく工程が必要です。それが次の集客になります。
ローンチ工程②集客
集客とは、あなたのサービスに興味がある人を集めることです。
せっかく魅力的なサービスを作れていても、そのサービスを求めている人がそれを知らないと意味がないです。
そのため、あなたのサービスに興味がある人たちに対し
あなたのサービスを認知させ、興味を持ってもらう必要があります。
そのためにいろいろ頑張る段階を集客といいます。
サービスを想定ユーザーに認知してもらうために、ありとあらゆる企業や個人がたゆまぬ努力をしています。
- テレビCM
- チラシ
- ネット広告
- SNS広告
- SNS運用
等、様々な手段で自社サービスを想定ユーザーに認知させ、興味を持ってもらおうと頑張っています。
あなたも
「テレビCMを見て興味をもってこのビールを買った」
「SNSで情報収集していてこの商材を買った」
「X見てたらオタ恋の広告出てきて興味持ってインストールしちゃった(僕です)」
みたいな経験あると思います。
あなたのサービスに興味がある人を集めるためにいろいろ頑張る工程を集客と呼びます。
しかし、サービスに興味を持ってから実際にサービスにお金をかけて購入するまでにもハードルがあります。
あなたも今「お金とかタイミングとか抜きにしたら欲しい商品」なんていくらでもありますよね。
車ほしいとか、新しいベッドが欲しいとか、ジムに通いたいとか、どこそこのスクールに入りたいとか。
しかし、お金というのは有限ですし、サービスを利用するのにベストなタイミングが今なのかを模索してしまうのが人間というものです。
このような「興味はあるけど買ってはない」というユーザーに対して「サービスの購入」という行動をとってもらうための工程が必要となります。
それが販売です。
ローンチ工程③販売
販売とは、サービスに興味を持っているユーザーに対し、商品を売る工程のことを指します。
もちろん、単価が安かったり生活必需品の場合は、興味を持ってもらったらすぐ買ってもらえる可能性は高いですが
基本的に世のほとんどのサービスは生活必需品ではありません。
「興味がある」「欲しい」=「今すぐに買う」わけではないってことです。
ですので、「興味がある、欲しい」という状態を「今すぐ買いたい」という状態に変換する工程が必要です。それを販売と呼びます。
あなたが体形を気にし始めて、ジムに興味が出たとしましょう。
周辺ジムをグーグルで検索したときに「初回無料体験可能のパーソナルジム」という広告に惹かれ、無料体験に申し込んだとしましょう。
そのジムの印象はすごく良く、設備もいいし、パーソナルトレーナーの指導も適切で気に入りました。しかも温泉付きです。しかも受付のお姉さんがめっちゃタイプ。正直入会したい気持ちは最高潮でした。
あなたはとても興味を持ちましたが、唯一のネックが月額費用。
サービスの質に見合った金額とは思いますが、月額で2万円だと知らされます。
とあなたは悩み始めるわけですね。
そう。このように「興味がある、欲しい」=「今すぐ買いたい」にはなりません。
ここを突破するマーケティング施策が必要です。
この場合、パーソナルジムで契約するか否かをクロージング(買うか買わないかの最終判断をしてもらい、商談を閉じる段階)する人がいて、その人が背中を押してあげるのが一般的です。
しかし、販売の手段はなにも「対面で話す」以外にも様々な手段があります。
このように、ありとあらゆる手段を活用して「興味がある人に商品を買ってもらうためにいろいろ頑張る」工程を販売と呼びます。
アフターケア
アフターケアとは、顧客の声をしっかりとサービスに反映させることで、継続利用率やネット上での評価を高めるためにいろいろ頑張ることです。
ゼロイチ段階で作り出すサービスは、基本的にはMVP(Minimum Viable Product)という、顧客に価値を提供できる最小限のプロダクトになります。
やはりサービスとは顧客に使ってもらってから課題やもっとよくできるポイントが見つかります。リリース前から「完璧なサービスを作ろう」と思っても一生完成しません。
しかし、いつまでもMVPの状態でサービスを提供し続けてもより高い評価は得ることができないのです。
なので、アフターケアを充実させ、顧客にとって理想的なサービスにシフトチェンジをしていく必要が必ず生じます。
「アフターケアに関してはマーケティングの領域なのか?」という風に感じる人もいると思うが、個人的にはガッツリマーケティング領域だと考えています。
なぜなら、「サービスの評価や口コミ」が新規顧客の獲得や、既存顧客のリピート率などに大きく相関があるからです。
Amazonで買い物するときにレビューが星1の商品買いますか?
おそらく買わないですよね。
逆にレビューが星4.6とかで、レビュー件数が5000件とかあればめっちゃ買う寄りですよね。
もちろん、そのレビュー内容もしっかり精査すると思います。
サービスの内容が高単価になればなるほど、よりレビューや口コミの重要性が上がります。
そして運営する上での自尊心や自己肯定感にも大きく影響を与えます。
自分のサービスを使った人が後悔しまくってたら「お金をだまし取っている」というような感覚に至ってしまうんですよね。これがキツい。
逆に、あなたのサービスを購入した人が
「めっちゃ良い。買ってよかった」と言ってくれたなら、とてもうれしいですよね。
なので、アフターケアはマーケティングの一環だと考えています。
事業拡大
ゼロイチが達成できたら、その次はできたゼロを10や100に拡大していくステージに突入します。
事業拡大とは一言でいえば「売り上げを最大化するためにいろいろ頑張ること」をいいます。
ここはほんとにやることが多いというか、できることが多すぎて追及しようと思えば一生できちゃいます。
売上を構成する方程式は以下のようになってます。
顧客単価とは「顧客一人あたり平均していくらの売上が上がるのか」を数値化したものです。
例えば、あなたが月額2万円のジムを経営しているとします。
平均で6ヵ月利用するというデータが取れていれば顧客単価は2万×6ヵ月=12万となります。
「見込み客数」というのは「あなたのサービスに興味はあるが買ってはいない人」のことを指します。
先ほどのジムの例でいうと、「無料体験」に参加した人が年間で1000人いたとすれば、見込み客数は1000人ということになります。
最後の「成約率」とは「見込み客が実際に顧客になる確率」のことです。「サービスに興味を持った人のうち何%が実際に買ったか」と言い換えても構いません。
「無料体験」に参加してから実際にジムを契約する確率が10%だとすれば、成約率は10%ということになります。
これを方程式に当てはめるとこうなります。
年間で1,200万円売上が上がるということになりますね。
じゃあ、この売上を倍にするためにはどうしたらいいでしょうか?
- 顧客単価を2倍にしてもいいですし、
- 無料体験に来てくれる数を倍にしてもいいですし、
- 無料体験に来てからの成約率を2倍にしてもいいです
- 全部を1.33倍してもいいってワケですね。
ともあれ、
「顧客単価を上げる」
「見込み客数を増やす」
「成約率を上げる」
上記3つのためにいろいろ頑張るのが拡大のステージになります。
これがマーケティングの全体像になります。
まとめ
- マーケティングとは、利益をより多く得るためにいろいろ頑張ること
- マーケティングは大きく分けると、サービスをローンチしてゼロイチを作るステージと、ゼロイチを拡大するステージに分かれている
- ゼロイチを作る上での必要な工程は、企画、集客、販売である
- 企画とは、お客さんにとって魅力的でいいサービスを作るためにいろいろ頑張る工程である
- 集客とは、あなたのサービスに興味がある人を集めるためにいろいろ頑張る工程である
- 販売とは、あなたのサービスに興味を持ってる人に商品を買ってもらうためにいろいろ頑張る工程である
- 販売が終了すれば、ゼロイチは達成される。イチを大きくする拡大のステージに移行する
- 拡大のステージは、アフターケアと拡大の二段階で構成される
- アフターケアとは、顧客の声をしっかりとサービスに反映させることで、継続利用率やネット上での評価を高めるためにいろいろ頑張ることである
- 事業拡大とは売り上げを最大化するためにいろいろ頑張ることである。
- 売上=顧客単価×見込み客数×成約率で表すことができ、
・顧客単価を上げる
・見込み客数を増やす
・成約率を上げる
ためにいろいろ頑張ることが拡大ですべきことである
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